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仕事をするには役割を演ずる

 仕事上で相手との関係をうまく築けない、自分の心を実際に気づけない、相手への達成感を期待できず燃え尽きそうだ、、、、、そのような場合があります。こうした場合には気持ちを自分で決着することが一番大切ですがそれを実行するにはいったいどうしたらよいのでしょうか。一つに演技をすることで気持ちを落ち着ける部分があるかもしれません。ここではそうした業務において「演技をする大切さ」について書きました。 役割を演ずることで見えてくるもの  仕事人は時に役割を演ずることで第三者的な見方を獲得し、自分の気持と相手の気持ちとの間を離すことができます。  もちろん仕事上で接するお客さんや上司、あるいは部下の方など相手の気持ちが共感できたことに越したことはありません。  しかし相手の気持ちが自分の気持となってはならないそれでは仕事をする人として失格な気がするのです。 そもそも仕事の目的は何か  そもそも仕事は、 こなすことが目的 です。 ですからその目的達成のためには手段として演技をし、相手の気持ちを処理し、自分のするべき行動を考えることで はじめて今後何をするべきか見えてくる、目指すべき答えがでてくるのかもしれません。   プロは気持ちと違うことがある  特に我々福祉、あるいは医療の方もそうなのでしょうが仕事上の役割としての気持ちと、自分個人としての気持ちとが違うことがあるような気がします。少なくとも私はそうです。仕方なく、というわけではありませんが仕事上で思っている気持ちが自分の気持ちとは異なることがあります。他人と自分との気持ちの間がうす皮1枚で隔たれているそういった感覚を持つこともあります。  もちろん自分の気持ちと職業人としての気持ちが合致していることは非常に素晴らしく、好ましいことだと思うのですが、人間一人ひとりひとり完璧な人間がいないようにいつでも、そして必ず理想の仕事人としての気持ちが自分の気持ちと一致しているとは限りません。ですからそうした自分と職業人としての気持ちが異なる場合には 「職業人としての役割」を演ずることで、職業上の気持ちを他人と合わせることができる と思うのです。 自分の心は完璧ではないから  演技をするのは自分の気持ちを落ち着ける意味で重要です。仮に

精神保健福祉士の実習 指導者が必要なもの5 細かい考え、コメント

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 実習指導において指導者側が気にする方法を書きました。①計画の策定と②実習生自身の波長合わせです。更にPSWとして活動する場合において、その職務は何たるか、どのような考えを持ったほうが良いのか、加えてコメントをする場合における注意もここでは書いています。 利用者さんは人あっての精神疾患  長年精神障害を患っているお客さんを見ていると目が曇るのかわかりませんが 指導者は利用者さんが病人である前に人間であることを考える 必要があります。  そして なぜ、誰のため、何のため自分は仕事をしているのか 実習中、そして実習後、更には働いてからでも少なくとも一度は深くじっくりと考える必要があるのかもしれません。  それを実習生とわかちあい、ともに考える機会も私は指導者の実習において必要になると考えています。 こられた実習生は何回目の実習か  そうしたことをあらかじめ理解したうえで指導の一部分、実習というものを考えてみます。最近の実習は、病院と地域での二箇所でなされています。  ですので実習にこられた実習生がそれぞれ何回目の実習で来たかによって指導するポイントが異なるのだと思っています。それぞれ具体的には 一回目の実習ならば二回目の実習に活かせられるように支援する。 二回目の実習ならば一回目の実習を思い出す。 ことが望まれるように思います。 実習生との接し方  マネジメント でも記したので繰り返しになりますが、事前訪問を通して施設側のバイザーとの関係を作ります。その際、必要となることは、①計画のすり合わせ(前々回で紹介)と②実習生と施設との波長合わせです。  施設側と養成校側との計画をすり合わせる段階においては計画が施設側、養成校側とで異なった場合、通常どちらかが折れねばなりませんが、どちらかと言うと養成校側が折れるのが正しい気がします。なぜなら 実習先は養成校の体験の場ではなく、 本当の支援の現場 だからです。  また波長合わせの段階において「NOと言えない人をNOと言わせるようやさしく接する。 実習生を丁寧に扱う」のが重要(これを「甘やかす」と表現します。)と言われますが、私はそれは実習生が自立してもらう意味でも利用者が自立してもらう意味でもそれが必ずしも正しいとは言えないと思い ます。   なぜ実習生

精神保健福祉士の実習 指導者が必要なもの4 広い見方

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 実習は現場のエッセンスを抜き出して一般解を求める発想力が必要となります。それを実習生と支えるのが指導者としての役割です。また現状実習は実習生、施設側両方に負担が発生していますが、事後教育を現場に活かすことで負担が軽減し、より実習を受け入れやすい土壌ができるかもしれません。 国や協会の考え  改めて指導者講習の全体を通して見てみますと、どうも流れとして病院に働くPSWを増やそう、重きをおこうといった考え方がメインで、地域移行に関しての項目は少なめとなりがちになっています。 " 本来は地域移行の考え方が一番大切 なはずなのに!!!!”  これは講習を国や厚生労働省、協会が後援しているからかはわかりませんが、基本的に理想論、画一的で箱物的な考えをしすぎることがある用に感じます。これはどこか歴史の流れや背景ではなく年号を覚えることをよしとしていたり実習というものを学校教育のための「体験」であると考えがちなような気がします。  しかし私はそうした国や協会の考え方とは違い、 本来実習とは実務の「守破離」を学ぶ実践の場 だと考えています。上記の学校の体験的なものとは異なる実務の延長線上な「場」であると考えています。 ” 演習ではなく実務なんだと思って欲しい。”  ですから実習生に対しては 何のために実習しに来ているのか、何を得ようとしているのか といったことを、実習生が来られた時には 一度考え、 時には直接問う ようにしています。そして施設側として協力できる所があれば協力します。 本当の実習とは  実習とは 実習の目的のページ や 実習のマネジメントのページ の繰り返しになりますが、野外科学の考え方が中心にあります。野外科学とは特殊な現実を元に一般的な理論を形成する事です。それをするには自ら学ぶ姿勢、課題を自ら取る積極性が必要だと考えています。  ですから 事実をわかりやすく簡潔にまとめることが難しかったり、誰かに言われないと何もできないようですと 実習の時は例え卒なかったとしても、実際に精神保健福祉士になってから よい仕事をするのは難しい と思います。  とすると、そもそもなんのために実習に来ているのかさえも考えたこともない人は、残念ながら実習する意味さえない気がします。 ソー

精神保健福祉士の実習 指導者が必要なもの3 マネジメント

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 実習の目的を知り、スーパービジョンで実習生のよさを出した後には、それを順位付けし、実施項目をつける必要があります。ここではそうした順位付け、マネジメントに関することを書いています。 実習における他者の役割の大切さとマネジメントの必要性  前回 でも記しましたが、実習は実習生だけでなく、指導者側も成長する事が可能です。ですからどちらかと言うと実習は指導者側も積極的にされたほうが良いと思います。  また、実習指導(や後進育成も含む)をすることで後々、実習指導をした実習生にお世話になることが出てくる事も考えられます。ですからそういった意味で実習を積極的にすることは指導者側にとってもいいことだと考えられます。  その際、他者の協力があることで実習はより実りあるものとなります。そうした意味で他の医療関係者の会議ではケアカンファレンスや援助法を用いています。PSWも参加することがあるでしょう。  これらのことは限られた時間の中でヒト、モノ、カネを効率的に提供する意味でまた結果としてですがサービス向上を図る意味で マネジメント を取り入れられる場合が多いようです。もちろんPSWの実習指導でも用います。 マネジメントとは  マネジメントという言葉を聞くと、時間が関係していてそれを短くすること、厳しくすることだ、と言った思い違いをしがちです。しかし本来の マネジメントは そうではなく、 目的に沿った取捨選択をすること を言っています。    なお ことバンク によると下記のように書かれています。  【英】 management マネジメントとは、 計画 - 組織 - 統制 の 一連の 活動 。 企業 に 導入 されれば 経営管理 。しかし、マネジメントは 役所 、 学校 、 政党 のような 組織体 にも 不可欠 である。マネジメントには、マネジメント 機能 が必要であるが、マネジメント 機能 は 計画 - 実行 - 審査 (plan-do-see)の 循環 であると 開設 している。 計画 を 立て 、 実行 し、 その結果 を 比較 ・ 分析 ・ 審査 することによって、つぎの 計画 をより 合理的 にたてる よう 配慮 するといった 考え や 態度 、やり方である。  特に 精神保健福祉士の実習ではマネジ

精神保健福祉士の実習 指導者が必要なもの2 スーパービジョン

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 実習生を指導し、自分と同じ方向を向いてもらうには スーパービジョン という方法を取ることがあります。スーパービジョンとはwikipediaによると 援助職者(スーパーバイジー)が、 熟練した 指導者 (スーパーバイザー)から助言、 示唆などの 教育 を受けることをいう。 と記されています。 スーパービジョンとは  スーパービジョンは本来契約のもとに成り立っている面接関係のものです。限られた時間や場において、バイザーが関わることでバイジー(自分)にバイジー以外の情報が加えられ、一方でバイジー(自分)の中で感情や既存の技術を捨てることで、バイジー(自分)の中で技術が洗練されます(下図参照)。 図1.スーパービジョンの関係  バイザイザーからの助言を受け感情や技術を捨て洗練される。  施設側・指導者側としてバイジー(実習生)に情報を与える際 、人為的なアクシデントではなく自然発生的なハプニングを、どうプラスに考える手助けを与えてあげられるかが重要 です。 スーパービジョンでできること  上記にも記しましたがスーパービジョンを続けることでバイジーの技術の洗練はもちろん、それ以外にもバイジーのアイデンティティを確立することができます。アイデンティティを確立するには、得られた情報を以下の三種類に分けることが重要です。 ①自身の中にある問題からの弱点、得意の確立。 ②他職種との違いからのPSWの役割の認識。 ③所属組織のなかでのPSWの役割の認識。 です。それぞれどういうことかを以下に記します。  ①の自身の中にある問題からの弱点、得意の確立とは、自分を理解促進し、自己研鑽します。自身の不安や防衛を促し、自己を見つめ直します。健康状態も聞き、悪化した場合には対処をします。  ②の他職種との違いからのPSWの役割の認識とは、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士や臨床心理士など他職種との情報交換を通じて、どのような人がいるのかあるいはどのような仕事の限界があるのかを学んでもらいます。  ③の所属組織のなかでのPSWの役割の認識とは、同じPSWでも事業所の中においては役割が異なることがあります。ですからピア関係として同職種での協力も必要で、相互成長

精神保健福祉士の実習 指導者が必要なもの1

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 私も持っている 精神保健福祉士 を取得するには試験に通る必要があります。 毎年7000人以上の方が受け、そのなかでも4000人以上の方が合格 している比較的合格率の高い国家資格です。これは社会福祉士を取るついでに取ることができ、人気です。その精神保健福祉士の資格取得をするには事前に実習をする必要があります。  実習では施設が養成校に在籍している学生さんを何日間か預かり現場を知るだけでなく、自己洞察をする機会とします。実習生がブログなどを書いている例は見かけますが実習指導者が指導者として必要なことを書いている例は少ないです。ですからこれを書き残すことは重要だと考えています。  そこで今回ここでは精神保健福祉士の実習を行うにあたり、施設側や指導者側が実習生を受け持つときに必要なことを書きたいと思います。  なお日本精神保健福祉士協会では、毎年実習指導者のために講習会を開催していますが、今回はその講習会でのエッセンスを抜き出し、役立てられそうなことを考え、5回に分けて私なりにまとめてみました。 はじめに実習で行われること 実習生を受け入れる場合、施設側や指導者側は 実習生を受け持つためのプログラムを作り、 それを実習生の持ってきた計画とすり合わせ、 実務を通して実習生とのスーパービジョンをします。 3.のスーパービジョンは、養成校の教員と実習生とが行うそれとは異なります。 実習生を受け入れる前に考える普段の支援  はじめに実習では現場というフィールドワーク、 野外科学 的な側面を持つことを知ることが重要です。とすると、これは普段の仕事の中における利用者さんを「支援すること」がそのまま活かされると考えられます。  例えば 近年精神疾患の症例として増大している認知症の方 も、何を言っているのか不明だからといって闇雲に支援することがあるかもしれません。そのような場合、わけのわからないことを言っているからそのままですますのではなく、 病気 を受け入れる。 目的を持っ て支援する。 必要があると思います。そのために施設は一丸となって違う職種の方々とも方向性を合わせ、時には 癒着 協力もしながら計画をたてる必要があります。  この考えをそのまま生かすとするなら、何者かわからない実習

成長するということ

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子供の気持ちになって考えよう。 相手の立場になって考えよう。  教育業界ではこのようによく言われています。しかしこれだけでよいのでしょうか。成長するのに役立っているのでしょうか。私は疑問を持っています。そこで、ここでは成長し、大人になるにはどうするかを私なりに考えてみました。 過去を参考にいつでも成長することができる  昔は夢を見た記憶がある方が多いと思います。私は今でも見ますが、そうした夢も理由を見つけることで現実社会で起こっている葛藤を理解でき、自分の成長に何らかの影響を及ぼしていることはあります。  現在でもこれと同じように、生理的・動物的に大人になっていたとしても、子供の頃の出来事や過去の事例から改めて理由を考えることで、いつでも成長することが可能だと思っています。 成長に必要なものは客観視  また成長するためには主観よりも客観が必要だと思っています。大人になるには一つではなく多くの物差しを持つことが必要です。自分が怒っている事があったとしても一歩下がって全体をみる。すると例えばどういう原因で事が起こっているかを知ることができ、物事に対して怒らなくなることもあります。  かつては大人が良いも悪いもあけっぴろげに出していた部分があり、それを子供が取捨選択し、多くの視点を獲得して行きました。当然選択をすることで、良くも悪くもなる可能性があるわけですが悪しき選択をされても、それを成長の糧として利用することができたと思います。  現在では悪しき選択は悪と決め付け、予め排除しつつある傾向にあり、「失敗を通して学ぶ」と言った事が少なくなってきているように思います。非常に残念です。 主観的な思想は一方的な考え  客観的な考え方に対して主観的な考えがあります。客観的な考え方も実は主観的な考え方の寄せ集めなわけで、客観的な考え方を理解するには、主観的な考え方を理解することは重要です。  この主観とは一つの物差しで見た場合と言え、子供はたいてい主観で物事を考えます。自分を第一に考え、周りが自分と異なった場合に多く不満を抱えます。  人間は自分一人で考えている場合はたいてい悪い方向に考えてしまう動物で、(悪い方向に考えることでリスクを最小限にとどめようとするため)すると 一方的な見方で中立的な物事でも悪い意味で理解し