技術者の冷遇を予算と経費で見る。

技術者は冷遇されている?


2006年ごろ、私は会社でスケールアップにおける実験を任されていました。
それによる結果はある程度出たのですが、
なぜそのような結果になるのかわからないことがありました。
そこで考察のお手伝いをしてもらうことを目的に
私が通っていた高専に行き、先生に結果の解釈を相談しました。

先生に相談すると結果の原因はあっさりわかりましたが、
相談した折、その内容とは別に、その先生から
日本の技術者が「冷遇されている」もしくは
「報われない環境にある」ことを聴きました。

それを受け、確かにそうなのか、
仮にそうだとして何が原因なのか、
会社における研究開発って何なんだろう
と考える必要があると思いました。
そこでここでは考えた末に思いついた
会社における予算の自由度について述べます。

冷遇とは、自由裁量の予算が使えないことと考える。


結局技術者が報われないということは
自由裁量で使える経費が少ないといえるのかもしれません。
とすると、どこで多くの出費をしているか考え
それは研究者以外の誰かがどれだけ多いか
ということによるのではないかと考えました。

そこで会社における自由裁量で使える経費の違いを考えます。
通常大企業と中小企業とでは
予算そのものは絶対的に違いますが
仮に同じ程度の予算がついたと場合はどうなるのでしょうか。


大企業と中小企業とでの経費の違い


大企業の場合は人数の総数が多いです。
それぞれの役割分担はしっかりしていて
研究者は研究に没頭することはできます。
一方で研究を支える管理者も多くなります。
すると一人頭で使える予算は少なくなります。

一方中小企業は人数が少ないです。
何でもやらされる意味で役割分担が明確に決まってはいません。
そうした意味で研究者も事務作業などをすることもありますが
人が少なくてすむ分だけ経費も少なくてすみます。
ですから規模が小さいほど一人頭の予算が大きくなります。

もちろんどのような分野であるとか、
企業規模にもよる部分はありますし
さらには研究する内容によっても違うでしょう。
<おそらく濃い研究をするのであれば大企業のほうが
専門的にその予算を取ることができる分だけ適する>

ですから一概にどちらが良いということはできませんが
少なくとも同じ予算が与えられるのならば
中小企業のほうが一人頭で使える経費が多くなるように思います。


そんな中、大企業の技術者向けに書いた本がありました。
「技術経営の考え方(出川通 著 2004年発行 光文社新書)」です。
















大企業の研究者向けに書かれた本です。
私にはわからない内容でした。

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