解った!を考える。

 


















にあふれる説明の世界

人と人とが接する場合、必ずといっていいほど「伝えたいこと」があります。

ことビジネスの場であれば就業時間などの
限られた時間内で伝えたいたいことを伝える必要があります。
相手は急いでいるかもしれません。
ですから、ビジネスにて説明をする場合は通常、
中断しても伝えたいことが伝わることを目的として

先に結論を示し、次に細かいことを示す

ことが知られています。

ビジネスにおける説明でなくとも就職試験や転職試験にて
面接官に自分のことを説明する場合にも、
出来る限り簡潔でわかり易い説明が求められます。

ただ、慣れていないとこれは難しいのかもしれません。
その「伝えたいこと」を確実に「伝える」にはどうすればよいのでしょうか
その方法を以下に示します。


もそも解るということは。

話をきいていても全く解らないこと
マルチ商法など詳しい話をきくうちにどこか変だなと思うこと
これらは実に無駄な説明となります。きく必要がありません。
そういった説明が世の中にはたくさんあります。

ですからまずは自分がその情報を必要としているのか
あるいは自分が説明する場合には何を伝えたいのか
ということを大事にします。つまりどこに着目するかを考えます。

そして聞いた話なり仕入れた情報なりを

変化させて取り込むこと
取り込んでもらうことが「理解、解ること」

なのです。

人間の脳は単純なことのみ受け取ることが可能です。
ですから「解る」場合には、

  1. 解りやすく変換し
  2. 吸収する

といった手順をふみます。

なお、必要なことを無理に省くこと、および省き間違うことは
相手に誤解を与えます。


解をもう少し詳しく

具体的レベルと抽象的レベルのバランスを持つことが大事です。
例えば学会のプレゼンテーション発表における場合もそうです。
先にざっくり発表の流れを説明してから細かい発表の説明をされると
いま、どこの説明をしているのかが解ります。
いまの説明と全体の説明との間でリンクがイメージしやすいのです。

話をきくときは通常ばらばらの情報で取り入れ、
取り入れた後に組み立てなおしています。
しかしばらばらの情報は、細かく具体的過ぎると良くわかりません。
たとえば科学の世界では確実なことを示すことを是としますが、
場合によってはそれが理解を難しくしていることがあります。
いわゆる「木を見て森を見ず」です。

それら

細かいばらばらな情報の共通項をくくりだし、
不必要部分を捨て、言い換えることで

理解をしやすくします。
こうしたレッテル張りを「アナロジー」といいます。

アナロジーは相手に情報を組み立てるための設計図の役割を果たします。
物事の相互関係を見抜き、全体として把握します。
すると理解へのエネルギーが少なくてすみます。

  1. おおよその正しさ
  2. よく知られていること
  3. 関係を図に描くこと
で関係を見出せます。
先に示した「木を見て森を見ず」などのことわざがひとつですね。

アナロジーを用いることで全体像をつかむことは可能になりますが
それが行過ぎると、即ち抽象的過ぎても実感を持てず理解を難しくします。
木を見て森を見ずのです。宇宙を見て森を見ず、とでもいいましょうか。
また、先の1にあるように、説明していることも「おおよその正しさ」であるため
細かいところでは若干間違っている場合があります。


ナロジーを用いる効果

他の人とのアナロジーを比較することで
共通体験を得ることができます。


くつかの定型関係

  • 一方向か、双方向か、あるいは循環かといった方向
  • 上が小さく、下が大きいといったピラミッドな形
  • 名は体を現すのような、鏡を映し出す形
  • どちらか立てればどちらかが立たずといったシーソー

が考えられる典型的な「型」です。

簡単な物事で表すことが出来る反面
当事者がその例えの中に入っていたり、
宗教、戦争、政治などの個人感情が反映される場面では
但し書きなどをする注意が必要です。

一長一短あるアナロジー、私としたら言い換えにあたるのですが
いい面を積極的に用いて自分の理解、他人への説明に応用したいものです。
思ったことや経験を文章等で伝えることも、理解することに近いのかもしれません。

それを以下の文献を読んで考えました。
「「伝わる」説明術(梅津 信幸 著 筑摩書房 発行 2005.8)」です。

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