ざっくり診てもらいたい!心療内科の存在

 


















お医者さんは患者さんの苦しみ・原因を調べ、除去します。
各臓器に分かれて科があり、診察しますが、身体疾患の場合
時に原因が「臓器」ではなく「心」の場合があります。
そのような場合、身体も心も含め総合的に病を判断する
「心療内科」の先生が活躍します。
心療内科の先生は薬剤投与や精神療法も含め、対処します。
場合によっては精神科への紹介もされるようです。
ですからジェネラリストなスペシャリストと考えられます。

らないことを解る。

世の中はっきりわからないことが多いです。
社会生活を始め、自分でさえわかないことはあります。
わからない部分を調べようとした場合、ざっくりをざっくりなままでは
どうしようもないことから、ざっくりから細かいところへ分化し調べます。
これが科学の世界で考えていることです。

一方細かいことばかり考えていては木を見て森を見ずではないですが
細かく見すぎることで本質的な問題に目を向けられないことがあります。
そうしたばあい、細かいことをまとめ、関連付けます。

ここではそうした完全に分化されない医療で
特に目に見えない心の分野について述べます。
気負いすることなく相談できたり、助けてもらったりといった
“いざ!”というときのお助けスポットは、
元気なうちに見つけておきたいものです。


医者さんの役目を知る。

科学の中で特に医療の分野があります。
医療分野で結構誤解されているのは
「病気は医者が治してくれる」というものです。
医者はあくまで病巣を見つけて除去をしますが、
本質的に治すのは自分です。
最近では分野が細かくなっていることで
病巣も見つけやすいのですが
一方全体の部分を見誤ってしまうこともあります。

治療区分は大きく外科と内科に分かれます。
その内科の中でも多くの科に分かれます。
ひとつとして神経内科、心療内科、神経科、精神科があります。
同じような名前が並びますが後半3つは心をみる科です。
ちなみに神経内科は特に臓器の異常を発みるもの、
心療内科は身体症状を伴う軽度の精神疾患、
神経科と精神科は同じ心の病を扱うものです。

心療内科の医師は、
精神科へ紹介の役目も担うプライマリードクターです。
心身症を自覚症状にわけ、心理・器質・機能別に分けます。
全体を見て、心と行動の問題を見極めます。

主体を患者さんに置き、症状の根底にある「怒り」から
症状を家族と患者さんがどう感じ、どう受け止めるか調べます。
また課題を明らかにしてアセスメント・資源を引き出すことから
治療的対話を通して道を探し、選択を促します。
なお、軽度と言ってもやはり精神科の領域も含むため
精神科で用いる薬物も用います。


気の内容を知る。身体疾患と精神疾患がある。

心が重たいなとか、
死にたいなと思う場合には精神科にいかれるのでしょうが
どうにも(心はわからないけども)身体的に異常が見られる場合、
心療内科に訪れる方が多いようです。
ですから心療内科の先生は身体疾患と、
精神疾患のどちらも熟知しておられます。
身体疾患には狭心症や筋肉系緊張頭痛の方がこられたりします。
精神疾患には欝やパニック、自律神経失調症などの方がこられます。
これらの精神疾患について紹介します。



鬱は漫画でもありましたが、通常初期として睡眠障害があるようです。
憂鬱な気持ちから気持ちが落ち込みます。
対策として知ること、休息を取ること、家族の協力を得ること、
薬物を摂取することがあります。
最近はSSRIとかSNRIという薬物があり、
副作用は少なく対処できるようです。


  • パニック・不安

ある事象が起こって、それを元に不安を感じることがあります。
過喚気症候群も近い分野なのでしょうか
過敏性腸症候群などからもこれになることがあります。
対策としてやり過ごすこと、ゆっくり呼吸をすること、
大丈夫と唱えることがあります。
全般性不安障害には抗不安剤、
混合性不安抑うつ障害にはSSRIが用いられます。


  • 自律神経失調症

なんだかよく解らない場合に命名される暫定的な病気で、
よく検査をするとうつ病や神経症であることがあります。

いずれも薬品が出されることがありますが、
薬物はあくまで対処療法の場合が多いです。
あって悪くは無いと思います。


とえ。

家族内で喧嘩や虐待などが起こった場合、それを感知して喘息になり、
家に帰りたくない、病院にかかりきりになってしまうケースがあります。
本来喘息はアレルギーや感染症が考えられますが、
心理的ストレスからも発生しえます。

ついつい喘息というと、身体の症状だからと呼吸器科を受診してしますが
直接的な原因がわかりえない場合、心療内科でみられることもあります。
心を見つめ、一気にステップアップすることなく、小さな目標を積み重ね
大きな目的に到達できるようにします。


防の大切さ、本当の幸せとは何だ。

今は小さな心の悩みでも時間経過に伴い、
いつか大事になることがままあります。
ですから定期健診のように、
予防の意味で心のかかりつけ医をもつのは
悪いことでないと思います。
そのような意味で、いきなり精神科に行くよりは
身体と心を診てくれる心療内科のほうが
軽い気持ちでいけるのかな、とも思います。

また、現在病気で苦しんでいる人は綿密な検査がされることから
幸せなのかもしれません、と言っても病気を治したほうが幸せなのか
病気を治さないほうが幸せなのかは
人によって異なると思うのですけどね。


それを以下を読んで考えました。

江花昭一 心療内科の時代 筑摩書房 2002.5です。

コメント

このブログの人気の投稿

精神保健福祉士の実習 指導者が必要なもの5 細かい考え、コメント

理系と文系とにおける論文作成方法の違い

恋と愛との違い、愛への昇華方法