相手の成長に必要なものは常識と常識外と


 新入社員が会社に入って基礎的なことがわかった後でも、先輩や上司が小中学校の先生のように強制的に何でもさせようとする場合があります。こうした強制的にさせ続けている状況下では確かに一時的には成果をあげられるかもしれません。しかし長期的に見た場合に良好な人間は育てられず、すると長期的な成果もあげられ無いと思います。ですからこれでは問題です。そこで相手を育てるために相手の成長を見守る必要があるのですが、それには何が必要なのでしょうか。ここでは①個人の成長に必要なものを示し②それを見守るために先輩や上司、支援者が心がけたほうがよいであろうことを書きます。


選択と責任を持ってもらうことが大事


 大事なことは自分からの選択を促すことです。①判断力が低下している場合にはYes,Noで選択してもらいます。②次に何をしたい?などということから自分の行動を選択します。③そして最終的には自分で動いてもらうようにします。

 自分で選択をすることとは自由を有しているということで、逆にいうと自分の行動に責任をもつということです。選択はしたいけども責任は持ちたくないなどといった子供のような理屈は大人の世界では通用しません。自分の責任を持てるように行動を促すことが大切です。

その選択と責任を持つための方法を以下に示します。


常識を協力して身につけてもらう


 社会人という新たな環境に入ると上司の顔を立てたり、得意先では謙遜語を使うようになったりといった「一般常識やルール」を身につける必要のある場合があります。そうした場合、他人と接することでこの常識やルールを身につけられます。もちろん自分一人でも身につけることはできると思いますが、それが実践として使えるかどうかは不明です。ですから先輩や上司はこうした常識を教えてあげることは重要です。

 また先輩や上司は新入社員に対して一般常識といった技術的側面だけでなく心の面でも親身になって話しを聞いてくれたり、話をし合うような仲間となることが望ましいです。

 そのためには先輩や上司が新入社員を支えるような言葉がけをする必要があります。あるいはそれが難しい場合、私のような相談を聞けるようなヒトや、支えてくれる相談所を訪ねてもよいのかもしれません。

 なお、人間はほうっておくとリスクや悪いことを大事に考えてしまい、どうしても悪い方向に考えてしまいがちです。ですから先輩や上司は悪いことだけでなく良い面も考えながら情報を渡すことで、相手が選択できることから良い生活を得ることができると思います。


常識外のあることを知ってもらう


 また常識を疑うことを伝えることも重要です。古くはギリシアの時代から、「地動説」より「天動説」が正しい、「進化論」よりも「神が生物を作った」ということが正しいとされてきました。このような多くの人数が正しいといった事柄でも、それが必ずしも正しいとは限らないことがあります。


結局は相手の人生


 ただ、これら常識と常識外の情報を伝えることが重要ですが結局新入社員の生き方は、新入社員が決め、それは先輩や上司によれません。言いかえると先輩や上司は新入社員の生きるお手伝い程度しか出来ません。
 ですから先輩や上司としては責任に負われることなく駄目でもともと程度のゆるい気持ちで情報を提供してあげることが大事です。


まとめ


 まとめると先輩や上司が新入社員を教育する場合には、駄目でもともとといった気持ちを持ちながら「常識や決まり」と「常識や決まりの外側」とを教え、その中から新入社員に自由を選択してもらうことが重要です。

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