無駄の中に無駄でないことがある。


 無駄だと思われていたことが無駄でなくなることがあります。職場においては会話がそれに当たります。そうした無駄が無駄でないことを認識するため、そして無駄を無駄以上のものとして生かすにはどうしたら良いのでしょうか。ここでは無駄の発見方法と対処法を書きます。


仕事効率を高める目的であったホーソン実験


 世の中にはホーソン実験というものがあります。これは「人間の作業効率のよしあしが照明の光度の違いによって影響する」という仮説を立てて、明るくなればなるほど作業効率が上がり逆に暗くなればなるほど作業効率が下がることを検証するための実験でした。

 しかし実験の結果、作業効率は光度とは一切関係がなく「光度よりも職場の人間関係を充実させたほうが作業の効率が上がる」ということがわかりました。

 ですから実験自体は失敗したのですが、別の面で新たな結果がわかった実験でありました。


環境も大事だけれども話すことも大事


 確かによい環境はあることで作業効率の上がる可能性はあると思います。

 しかしそれ以上に人間関係が劣悪であったり、話す相手がいないなどといった、いわゆる人間関係的に悪い環境の場合には能率が一向に上がりません。場合によってはすぐに精神的に参ってつぶれてしまいます。

 ですからこうした場合、問題です。改善する必要があります。


無駄なことが無駄ではないことがある。


 そこで効率を重視するのならば敢えて非効率的なことも実践することで、効果の上がることがあるのかもしれません。

 具体的に上記の職場環境の例ならば仕事の円滑化を図るために定期的な休憩を導入したり、話しやすい場作りをするため休憩場にお菓子を置いたりすることです。
 また会話の例で言うならば一方的に話をしたり聴いたりする状況ですと一方的に話を聴くことは自分が、一方的に話をすることは聴いている相手にとって非常に大きな負担となってしまい問題です。ですからお互いがお互いに譲り合いの精神を持って話のできる雰囲気や環境を作ることが望まれます。個人が気持ちを吐露できやすい場を作るといいましょうか。

 即ちご自分が上司や経営者、職場の先輩でしたらこのような相互で人間関係が改善できるような環境づくりをすることが望まれるのだと思います。


 無駄を導入するには:何を目的とするか


 言い換えるとこれは無駄を敢えて導入することで効率を上げることなのだと思います。基本的に自然と無駄の生ずることは多いですが、これは逆に無駄を自然にもぐりこませるというもので、成功すると別の場面で良い効果があげられます。難しいですが。

 こうした無駄を挿入することは、さらに詰めると何を目的とするかを考えることになるのだと思います。

 通常作業をする場合には話をすること自体は無駄です。しかし人を使ったり協力したりして作業をする場合には話は必須です。
 ですからそうした意味で考え方の転換、すなわち現在する手段の目的は何か、何を得ようとするかを考えることで次なる手段を模索できる可能性があると思います。

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