対処不可能なことへの対処法



 人間は完全ではなく、対処できない限界があります。そうした対処できない限界のある状況では、打開策が見いだせない場合は困ってしまいます。これは問題です。そこでここではそうした①対処できないことのある状況における場合の対処方法と②行動後における結果の考え方についてどうするか知る方法のひとつを書きました。


対処不可能なことが人間にはある


 日本臨床心理学の権威である河合隼雄は「ユングの精神分析」を主として研究していたそうです。

 ユングは40代で人間が人生の中間部に指しかかると言いました。一概に誰しもがそうなり得えないとは思いますが(なぜなら人の寿命は決まっていないため)それでも人間が成長や老化するにつれ、おおよそ何らかの変化は起こると考えられます。

 そうした意味では人間は常に変化していることを知るとで、「人生には絶対がないこと」が知れると思います。これはすなわち「限界を知る」ということと同じことです。

 こうした限界という現実を知ることで、これまで生きてきた人生を一度立ち止まることが可能です。するとこれまで何のために生き、認められたのか、あるいはなぜ勉強をしてきたのかなど、過去を振り返ることが可能です。またそれから未来への対応方法を知れます。


対処できない中で大事な鈍感力と敏感力


 こうした未来への対応方法に対する過去を知る場合、悪くは道に転がっている小石のように無視をしたり良くは小さなことでも変化や機微を感じ取ることが重要です。

 そうした意味では①敢えて注意を向けないといった鈍感力と②状況を読み取る意味で敏感力とを併せ持つことが重要だと思われます。

 この鈍感力や敏感力を柔軟に使うことで気持ちが表情にあらわれ、またその表情が固定化されることにより人相を形成します(人相学)。逆に、自分の顔を形作ることで相手を自分の意図に思わせるように「動かす」といった方法もあると思います。


鈍感力や敏感力を使って問題をどうのりきるか


 こうした敏感力と鈍感力とを自らが会得すると、他人によることなく自分で責任を持ち行動することが可能です。
 ただ、行動を起こした結果は成功や失敗が起こりえます。一般的に成功は運で起こりえ、失敗には原因があると言われています。
 ですから確実に成功することはなく、「成功すること」に慢心せずに万一の備えとして、失敗する場合の対処を考えることは重要です。そのため原因究明のためには行動に対して記録をとり、行動後、改めて行動を修正することが必要となる場合もあります。
 また例え失敗をしたとしても、それを次回に活かすことができれば同じ失敗でも「良い失敗」と考えることが可能です。

 ですから問題が発生した場合には①失敗する場合も念頭に置いて準備するとともに、②仮に失敗したとしても常に途上になりうることを考える。そうすることで行動の結果よりも行動の過程で「何を得たか」を考えることができると思います


問題を乗り切るための方法


 こうした行動の過程で「何を得たか」を考える場合にはザ・マインドマップ(トニーブサン、バリーブサン著)にも書かれているように(①自分で考え)②他からの情報を仕入れ、③再び考える、という順序をたどることが有効になると考えられます。

 また作業中には全力投球で無心になることが重要です。(これを道を極める場合において修行といいます。)無心になることを忘れ、慢心したり無闇に成功にこだわったりしてしまうと、「得たい、だけども得られない」と思うことがあることから最終的には燃え尽き症候群などの「精神疾患」になってしまうこともあると思います。

 ですからこのような精神疾患になることを防ぐためにも、特に作業中には無心になる癖をつけ、その他の場面においては鈍感力と敏感力とで情報を取捨選択し、途上と思われる過程から何を得るか考えることが重要だと思います。


それを以下を読んで考えました。
いい人生の生き方 江口克彦著 PHP研究所です。

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