心理テストという檻で人は見られない

 


















自分と他人は違います。ですから他人が知りたいです。
その背景には「相手に良い印象を持ってもらいたい」と思う部分があると思います。
他人を評価する基準や、自分が良い印象を持ってもらおうとする基準は、
自分が時が経つにつれ変わるように、性別・文化・時代などで容易に変わります。
ですから今のひとを知るには直接ぶつかることがもっとも望ましいと思います。


をわかるために

「相手のことが知りたい」こう思うのは付き合い始めの男女だけではありません。
人間は他の人間と違う生き物であるため、知りたい欲求があるのは当然です。
時に何らかの「見立て、予想」を立て、どような人なのかなと推測しています。
私のようなソーシャルワーカーだけでなく医者や学校の先生でもあると思います。
見立ての指標は多く持つことが多面的に人間ををとらえる意味で望ましいです。
なぜなら人間は多面的な特徴、いろいろな面があるからです。
そこでここでは人の分類方法を記し、人をわかるにはどうしたらよいか
またそのわかりたい気持ちの背景にある
「良い印象を与えるにはどすうるか」を考えます。


の認識とはなんぞ

ひとつの事象でもひとにより受け取り方はさまざまです。
自分でも気分や時間経過によって見方や受け取り方は変わります。
さらに他人への評価となったらお互い変わっていくためさらに複雑となるでしょう。
関係性がよい人の評価には自分もよい評価を下しますが、
逆に関係の悪い人ならば評価が厳しい目になるかもしれません。
このようにわれわれはしらずしらずのうちに
情報の重み付け、クローズアップをしているのです。

そのようなクローズアップ理論を一言で言うのは難しいと思います。
しかしあくまで一つの基準で烙印を押すのは簡単で便利です。
たとえば人相学のような特有な顔を調べる学問があります。
これは人の特徴的をまとめているだけで、完全ではありません。
逆は成り立たないことも多いです。
(例えば罪人は悪人顔とした場合、悪人顔が罪人とは限らないということ)

人を調べる基準として学問的に心理学を学ばれる場合、
心理テストを行うことがあります。心理テストは
  • 妥当性と信頼性を持ったYes/Noや選択をする質問紙法
  • 歪曲はされにくいが多面的な面は検査しにくい作業検査法
  • 検査者の主権や能力に左右されやすい投影法
があります。


識のためのテスト評価

上記心理学で遣われる3つの試験は統計学的に優位であるか否か
(違いがあるかないか)を調べますが、世にはまことしやかな心理テストもあります。

それらは思い込みによる部分もあると思います。
例えば日本人の多くは、優位差がない血液型性格検査を信じています。
評価自体は統計的に差があるとはいえないのですが、
ひとたびこれを口に出すことで信じ込む影響が起こりえます。

評価は当てはめるだけ、簡単なので「見立てを立てる」つまり
「こういう人なのかな」、と「考える」意味では重要なのだと思います。
しかし評価は年齢や性別によっても受け取り方が変わってきます。
ですから評価基準のあやふやなもので評価をすること自体が
意味があるのか疑問です。またひとつの評価で決めて良いか、ということもあります。

だとしたならば、考えを戻り、
そもそも何でこのような相手のことをしりたいのか考えます。
「相手を知りたい考え」、その裏には
「良い印象を与えたい」ことがあるのではないでしょうか。
そこで評価方法はこれまでとし、
次に良い印象を持つためにはどうするかを考えます。


い印象を与える

良い印象といっても一言で言い表せません。
美人なものとは違いますが、「他人から見える自分」ではあるようです。

はじめに気持ちの持ちようから感じられる雰囲気があります。
自分が鬱々な気分でネガティブな気持ちならば相手は悪い印象を持ちます。
逆に自分が好意を持っていたら相手も好意を持ちやすいです。

次に目で見て得られる視覚や聴覚情報、即ち姿や顔、表情や声、
言葉と考え方、行動があります。

姿はブランドや経済力の裏返しであったりします。

顔は誰であるかを認識でき、食生活や精神状態で作られ変化してゆきます。

表情は、本当の心がにじみ出やすいものです。笑いながらいると幸せを感じます。
また表情の中の目でいうと好きな人なら瞳孔が大きくなります。
さらに化粧でメイクし気分を変えられます。

声は、低く話すと相手に理解を求め、ゆっくり話すと明るく印象付けられます。
言葉と内容は筆跡でわかることもあるようです。

考え方は異常と思われるなら認知療法や森田療法と言った治療をします。

行動や話し方ならアサーティブといった自分と相手を認めた話し方をすること、
単純接触といった距離が近く長時間接していたほうが良い印象をもたれるようです。

・・・などなど方法は数え上げればキリがありません。
手っ取り早く方法だけを習得したいのならば
書店で「良い印象を与えるハウツー本」を読まれたら習得しやすいのだと思います。
ただこれもあくまでひとつの基準であり、先の他人のテスト評価でも述べたように
時代や性別、文化によって凄く良い評価が得られたり、
まったく良い評価されなかったりします。
ですから一筋縄ではことが進まないことを注意する必要があります。


接知ることが一番大事

他人を知ること、他人に自分の好印象を残すことのいずれいしても、
誰かが勝手に作った方法や一面的な評価方法に振り回されないようにしたいです。
ですから他人を知り、自分の(良いかどうかはわかりませんが)印象を与えるのなら
直接ぶつかることが重要なのではないかと思います。

それを以下の文献を読んで考えました。
松本聡子 あなたは人にどう見られているか 文藝春秋 2007.10です。

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