職人の生き方




















 第二次世界大戦では、日本(国)はなんとしても勝ちた勝ったようです。ですから国民を殺してでも戦ったりしていました。一方、敗戦後は工業での発展を目指すため、国民を地域に住まわせることを是とし、国は町工場の発展を後押ししました。

 東大阪や大田区では一時期に比べて町工場の数は減ったものの、現在でも多く存在します。また町工場は時代の変化に伴い、作るものの種類も戦後に多く作られた軍需製品から
現在は少量多品種の製品や、最先端の技術を使った航空部品などと変わってきています。

 ここではそうした変化のある町工場で働く職人さんがどのような方なのか述べ、変化の激しい世の中でわれわれが良く生きるにあたり、どう活かせられるかを述べます。


町工場の人は専門家


 町工場の職人は現物を作るため道具を使います。道具使いの専門家・プロです。そういった専門家さん、私の身近な分野の方ならコンサルタントやカウンセリングをする方、経営者や研究開発者等はやはりその「使う」部分に長けています。
 そして多くの知識を組み合わせて自分なりの道具を持ち合わせていることが多いです。

 例えばカウンセリングでしたら折衷派の方が精神分析療法と来談者中心療法を組み合わせて相手にあった対応をしている場合もあります。(折衷派そのものは決まった形がないため、の二つで成り立っているわけではないですが。)

 最近では満たされつつある世の中なので世間の技術力の向上もあり、職人さんに渇望感がなくなりつつあります。すると道具を作ってまで作業する職人さんが少なくなってしまうようです。


分けられる仕事


 職人さんの立場は大別して発明者と作業者的に分けられるようです。どちらも一長一短で、またどちらがいい/悪いは人によって異なります。

 発明者は作業の間に仲間との切磋琢磨をします。そのとき重要となるのが「遊び」です。「遊び」は極めればきりが無く、仕事を面白くすることの大切さでもあります。褒めて、もしくは褒められて、時には叱られることで技術を磨けます。
 合格点はあくまで通過点として、作業に注意力を増させることで異物の発見も可能です。昔の町工場は余裕があり、技術習得も容易でした。イメージを用い、行き詰まった場合にも逆を考え真を導いています

 作業者は、続けることで力や信頼感をつけます。そのとき重要となるのが「効率性」です。「効率性」は極めればきりがありません。ロボット的に作業することを目指します。ある程度の品質さえ保っておられれば手っ取り早くお金は貰えます。余裕や「遊び」を持つことは是とされません。
 最近の工場では余裕が無いため、ロボットのようにある程度の品質を如何に効率よく生産するかが求められています。

 優秀な職人さんやプロは、この発明者と作業者の両方の特性を持っていて、自分で作業の効率化を図りながら、それでも新しい発明力を持ちます。するとどんどん良くなってゆきます。

 そういったバランスを保ちながら行動すると、良い生活の送ることが出来るのかもしれません。


それを以下を読んで考えました。
小関智弘 働くことは生きること 講談社 2002.12です。


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