発明と特許で独自性を見出す。


 多様化する社会で自分の独自性を見出すにはどのようなものがあり、それを証明するためにはどのような手段をとったらよいのでしょうか。ここでは独自性を示す代表的なものとして発明と特許とを示し、それぞれどういう仕組みか、どうしたらこれらを得ることができるか、といったことを書きました。


多様化する社会で独自性を見出す発明


 地球上の人間は年々増え続けています。2013年現在では71億人ほどいるようです(図1)。このように人が増え続けるようになるということはその分考え方も多様的になっていると考えられます。
図1.経年における地球の人口














 そうした多様化する考えがあると考えられる世の中で、通常生き残るには自分の独自的考えを示す必要があります。その独自的考えの代表的なものとして発見や発明があります。
 通常発見や発明というと0から新たなものを作るものと考えがちです。しかし必ずしも0からのスタートだけではないです。組み合わせでも十分新しいものを考えることが出来ます。


発明を証明するための特許・知的財産


 またそうした独自的な考えである発見や発明を本当に新たなものと証明するものとして特許があります。いわゆる知的財産権としての証明物です。

 多くの場合、自分の独自な発見や発明だと思っていたとしてもすでに他者が考えている、あるいは考えられていた、といったことがあります。ですから今回見出した発見や発明がすでに作られた特許で存在しないかを申請前には調べる必要があります。そのためにはインターネットなどで特許検索をします。

 検索の甲斐あって今回の発見や発明が独自性のありそうなことがわかった場合には、特許を作ります。その場合、その発明が他人に真似されないようにあいまいな部分を残しながら登録をすることが可能です。

 例えば左官材料の配合であれば、配合割合に幅を持たせることで効果的な配合が行える範囲をおさえられます。


特許を通す方法


 あいまいで幅のある特許の場合は多いですが、これは見方を変えることで新しい発見や発明となりえます。

 見方を変えることとは、たとえば特許内容を回避する形で別の分野において用途を横展開したり、あるいはひとつの特許を別の特許と混ぜ合わせたりすることです。

 例えば3Mが粘着力の強い接着剤を開発しようとしていたとき、誤って接着力の異常に弱い接着剤が出来上がってしまったことがありました。こうした場合でも発想の転換を行うことで新たな製品として文具としての「ポストイット」や「付箋」が出来あがったといわれています。


特許をサポートする仕組み


 なお、特許を守るのは通常国ですが、この「国による特許の採用方法」はそれぞれの国によって異なります。アメリカを除いて、日本など多くの諸外国はどれだけ早く出願したかが新しい発見や発明になりうる先願特許システムが採用されています。

 ですから日本において非常に高い目標を達成するために多くの時間をかけて実験などをしていたりする場合、完成した特許としての申請する時間は長くかかることから下手すると他人に特許申請の先を越されてしまいます。これは問題です。
 そこで自分独自の特許をとりたい場合には 小規模での特許をとるかあるいは都度特許を申請する必要があります。

 ただし特許申請や、特許を保存をしてもらうためには手数料としての費用がかかります。ですからせっかく見つけた発見や発明でもそれを特許という形で生かすか殺すか発明したものの価値を自分なりに判断する目が必要です。

 ちなみに特許は通常何十年か経過後に一般公開されますから、それを防ぐために、得られた発見や発明をノウハウとしてあえて特許出願しないといった企業も世の中にはあります。

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