完璧性と不安性からなる症候群
家族関係が壊れたことにより発せられる
完璧性の執着や不安の増大があります。
これらが症候群、ひいてはコミュニケーション不全を生みます。
その対処には事実を知り、
リフレーミング(考え方の転換)をして自ら発することで克服出来ます。
症候群を克服してよいコミュニケーションを得る。
以前の記事の通り、人が成長する上で親、父親の役割が重要です。
その関係が悪化すると、
コミュニケーションの症状として出ることがあります。
その症状の総称のうちのひとつは症候群です。
症候群とは厳密な定義が無く、それゆえいろいろなものがあります。
症候群の対処には
以前紹介させていただいた森田療法も勿論ありますが
それも含め、具体的にどのようによくなるのでしょうか
ここではその症候群の原因と対処の過程を述べ、学びます。
症候群にはどのような要素からなっているのか
多くの症候群の根底にはいくつかの共通点があります。
完璧性と、不安性です。
勿論完璧性を持った上に不安性があるという場合もあります。
そこで以下にこれらに分類された症候群を示しました。
完璧性が根底にあるもの・・・
うつのある場合に見られることがあります。
他者との比較から奥さんが夫に完璧性を求め文句を言い、
夫が家庭恐怖症候群になります。
健康をチェックする際に
自分の体が完璧であることを確かめる健康チェック症候群があります。
休日に何か予定を入れないと困る休日症候群があります。
会社内での部下と上司の立場で,あるいは、会社と家庭とで
サンドイッチな感覚を味わうサンドイッチ症候群があります。
自分が何とかしなければならないと思うことから燃え尽き症候群があります。
不安が根底にあるもの・・・
健康状態が悪くないかと不安になる健康チェック症候群があります。
休日は何も埋まっていないと不安になる休日症候群があります。
最初のイメージが崩れるのを恐れ、
表面的な付き合う見捨てられ症候群があります。
道を途中下車し、本当はすばらしいものを手に入れられるのでは?
といった青い鳥症候群があります。
自分が動かなくても良いという自己無責任と大人の勝手なレール作りから
無気力になります。いずれも目指すところは
コミュニケーションがうまくいき、楽しめられるところにあります。
症候群克服の過程
症候群の克服過程について、いくつかの定型的な型があります。
事実を知り、リフレーミングし、
自ら発する過程がそれです。以下に示します。
克服のためには
1事実を知り
気付くことです。自然体であること、原点に返りどうしたかを考えます。
例えば
- 思春期や更年期、老年期など、体の状況を知ること
- どのように生きたかということ
- イライラの事実やその原因や意味を知ること
等がそれです。
カードに書き込んで見直すことも有効です。
2リフレーミングし
事実の間違ったイメージの書き換えを行います。
例えば
両親を恨んでいたとしても、両親なりにしてくれたことの認識や
「発言が少ない」→「十分思慮している」、
という考え方の転換がそれです。
3自ら発する
素直にアサーティブに表現します。聴き、捨て、ランク付け、表出をします。
例えば
体験する、もしくは童話や昔話から主要点を学び
グループカウンセリングや家族療法、仲間との支えあいの場で発します。
そこでは限界を見せ周囲を適度に幻滅させたりします。
まとめ
完璧に出来ないこと、不安になることは誰しもあり、
それが目に付いてしまうとついつい執着してしまいがちになります。
しかし事実を見られるようにな環境を手に入れたり、
客観的に考えてくれる人が居ることで
より良い人間関係を作ることが出来るのだと思われます。
それを以下を読んで考えました。
斉藤弘子 器用に生きられない人たち 中央公論新社 2005.1です。
著者は福祉専門の方ですが、
原因を知る精神医学・医療か、対応を考える福祉かで
書き方がだいぶ変わってくるのだと思います。私はどちらも書きたいです。
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