問題解決には暫定案を出し改善し続ける
世の中問題は無数にあります。それらをほうっておいてもよいですが、解決できれば嬉しいです。その際、問題解決をするにはあるセオリーがあります。このセオリーを知らないと問題を解決することはできません。問題が解決できないことはこれまた問題です。そこでここでは、世の中にある問題の解決をするセオリーや方法を書きました。
問題対処への簡単な流れ
問題に対してはじめに、一回すべて「前提条件なし」にして考える必要があります。これは当たり前が当たり前ではないことを学ぶということです。逆にいうと当たり前でないことが当たり前な場合もありうります。 それには素直さや推察力をはじめ、広い視野が必要となります。つまり問題を問題として気づくことにより問題解決のいとぐちとなります。
そして、とりあえずの暫定案を書いたり話したりして表現します。書いたり話したりといった表現をする場合には通常欠陥が生じますが後々になってその欠陥を見つけて更に改善を加えることでより現実に即した問題解決案を持つことができます。
なお、問題解決しようとしているプロセスはあっても「これがあればすべて解決できる」などといった到達点としてのゴールは本当は無いです。逆にいうと到達点だと思っているゴールはあくまで暫定案です。ですからどこで妥協をするかといったことを予め考える必要があるかもしれません。
こうした問題を改善し続ける例として、トヨタの改善案があります。通常他の会社ならもう(この程度で)いいだろうといった案が出ていてもトヨタの場合は違います。改善案を更なる改善の手段と考え、改善に改善を重ねていつでも良質な製品を作ります。これはよく「乾いた雑巾を更に絞る」という表現をされます。
まず必要なのは自分の意見と型
上記のような暫定案を出す場合、以下の順番で並べると自分も他人も理解しやすいのだと思います。
① 全体を通して自分がどういう考えか表現します。
②相手の意見を尊重しながら、それに対する自分の意見を出します。「確かに・・・しかし・・・」 という型を使います。
③その根拠と、もう一度総括した結果を出します。「なぜなら・・・」、「結果・・・」という型を使います。
②において、権威を「傘」に着たあいまいな表現や言葉尻をつかんで相手を陥れようにする表現は、目的をごまかすことが主眼としてあり、本質的な議論をすることはできません。
③の根拠を見出す場合にはAだからBといった演繹法を用いることはもちろん、幾例かの事象から共通点を見出す帰納法を用い ます。
では①の「自分はどういう考えがあるか」を表現するにはどうしたららよいのでしょうか、次節に示します。
自分の考えを表現する方法へのヒント
①の自分の考えを表現するための方法へのヒントとして3つ示します。①ここにはいない他人の意見をそのまま利用します。ものづくり業界ではこれを「横展開」といったりしますが、要は他人のイイトコを拝借する考えです。
②目の前にいる相手に直接聞きます。相手と接し、お互いに問題の本質を見抜きます。その際、相手のいったことを受け入れることが必要です。
③他人に情報を提供します。目の前にいる相手を含め他人の再考を促します。
上記のようにして得られたここにはいない他人の考えと、目の前にいる人の考え、最後は自分の考えとを持ちます。するとひとつの問題でも3人分の客観視ができ、他とは違う自分の考えとして表現することができます。
注意 他人への情報提供時の対応
情報提供をする際には力任せに、感情的に言葉をぶつけないほうがいいです。なぜなら力任せや感情的に言葉をぶつけることで相手が萎縮し、意見の出てこなくなることがあるからです。
ですから他人に情報提供をする場合には出すぎず、相手を尊重することが望まれます。
以下を読んで考えました
樋口裕一 ホンモノの思考力 集英社 2003.7です。
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