(精神保健福祉士の)実習や実習計画でおさえること
夏や冬など長期休みは実習にもってこいですね。 |
精神保健福祉士の取得するには実習が必要です。実習を行うに当たって大事な点を記している記事は少なく、問題だと思っています。そこでここでは実習において大事な点を記します。なお、私はPSWの実習は基本的に業務への延長線上にあるものと考えています。ですから常に改善のサイクルを用いることで段階を踏んで良くなる必要があると考えています。
はじめにおさえること:目的
実習をするとき、はじめに「実習が実習であるための目的」を十分詰めておく必要があると考えています。実習前、実習中、実習後問わず、その目的を通して「なぜ、いま」実習をするのか、ということを知ることは重要だと考えているからです。
これがなされないと指導員や職員の指示にただただ従っているだけの操り人形になってしまいます。それでも資格を取るためだから仕方がないと考えられているならそれでも良いのかもしれませんが、せっかくの実習をするのでしたら明確な目的、明確な視点を持って実習をしてほしいと考えています。
その際、目的を見出すヒントとして①外発的動機付けと②内発的動機付けとをおさえる必要があると思われます。
①外発的動機付けとは他人のためのものです。
・お客さん利用者さんを喜ばすため。・資格をとるため。
・権威を振りかざすため。
②内発的動機付けとは自分のためのものです。
・興味関心から発せられるもの。・実務の延長戦と感じ修行と感じるもの。
①の外発的動機付けに比べ②の内発的動機付けのあったほうが学ぶ意欲はあがると思われます。なぜなら自分の気持ちは目に見えるもの以上に高いと思われるからです。しかしこれは目に見えないといった問題があります。よって見出すのには困難を伴うことがあると思います。また②の内発的動機付けの中でも単なる興味関心(即ち野次馬的見方)しかないようならば、浅い実習計画とはなりかねません。
そこで②の、しかも深い内発的動機付けを持とうと考える場合にはどうするか考えます。私は、これまでの自分の生育暦や自分がこれまで学んだ理由を振り返り、「なぜ」「いま」実習をする必要があるのかを改めて自分に耳を傾けて丁寧に聞く必要があると考えています。
そのためには他人と議論しあって見つけても良いでしょうし、自分がした表現を時間とともに洗練しても良いと思います。少なくとも自分が現在生きているという視点だけでなく、客観的で冷静な、第三者的な視点を持つことが大切だと思われます。
目的からの放射思考:方法
運よく目的が見つかった、あるいは目的らしきものが絞られたら、次にそうした目的を達成するために、目標を設定しどうするかを考えます。
実習終了という期限内にできるであろう達成地点から目標というゴールを決め、それを実習期間で割り算することで、月ごと、週ごと、日ごと、時間ごとでどうするかを考えます。
例えばお母さんのいる故郷へ帰る(目的)ため、30日で30キロの道のりを歩く(目標・ゴール)とすると、1日1キロ以上歩く必要があると考えられます。すると1日1キロ歩くにはどうしたらよいかといった手段を予測・見立てることが出来ます。具体的には歩きなのか、あるいは自転車なのか、はたまた人力車なのかといった事を思いつくことが可能です。
基本的に実際に実習を行う前ならば目的と方法をおさえておけば十分だと思います。
行動した結果から考えられること:考察
目的と方法が明確化し、いよいよ実習となった場合には結果のあり方によってその時々で「なぜそのような結果になったのか」考察をする必要があります。
このとき、計画は計画であって、実際にすることとは乖離することが多いです。そこで、乖離した①原因の究明と②考えられる対処法をおさえます。
①は、科学実験における原因究明方法と同じです。現実の行動と異なった原因はどこにあるのか、あるいはなぜ乖離したのかといったことを考えます。「なぜならば」を文頭において考えるため、基本的に演繹法を用います。
②は、科学的に理由を見据えてそれにあった対処方法を考える場合もあれば、敢えて問題を問題として認識しない方法もあります。特に「他の事例からの共通点としての解決策を考える」とした場合には帰納法を用いる場合が多いです。
その際KJ法やマインドマップなど、問題点に直面した場合に発想を考えられるようになると、将来精神保健福祉士になった後だけでなく、社会人として社会を生きるに当たって良く生かすことが可能になります。
そのためには、世にはどのような対処方法があるのか常に勉強しておく必要があると思います。 これを一般的に自己研鑽と呼びますが、自己研鑽には終わりは無いと私は考えています。
なお先にも示しましたが一般的に多くの計画がその結果と異なっているように、たいてい目標と得られた結果は異なりす。ですからそうした場合、つまり目標と結果に乖離が生じた場合には、方法の修正をしただけで乖離を埋められない場合、目標を変えていく必要もあると思われます。目標と結果に差が生じ、方法の修正を試みるもその差が広がっているのを見て見ぬフリをしてしまうのは野暮です。そうした意味では目標と結果の差によって(ほぼすべてのケースにおいて)目標を変更する柔軟さを持っておく必要があります。
結論
目的を明確に打ち出すことをし、目標からの方法を見出します。実習では目標と結果が異なることがありますので、それをその都度修正し、最終的に現実的な目標を達成する必要があると思います。
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