「情け」で売りつける営業はわけわからん

 メーカーでは世の中の不便をメーカーの財力を使って便利にする「製品」を「作り」、お客さんにあげることでお客さんの満足を満たすことを目的としています。しかしいつからか「営業というもの」が「主力中心」となり、「足で稼ぐもの」と解釈され、客にも「情の押し売り」のような形で製品を売りつける会社組織や営業マンが出てきているようです。これは私の中で問題だと思っていて、それを追求していくと最終的にはわけがわからななると思うのです。だとするとこれは問題だと思っています。そこで「情」に代わる「営業」をするにはどうしたらよいか、営業について必要なものを書きます。


世である多くの営業スタイル


 かつて高度経済成長期においては「物を作れば売れた」ことから、とにかく足を使って歩いてお客さんに物を売ることが大事だと思っている会社組織や営業マンが居たことと思います。今でも現場の足からPCというバーチャル空間に変わっていても同じように出来るだけお客さんとの接点を持って粘り強く営業すれば売り上げが上がるはずだと思っている会社もあると思います(私もある時点まではそう思っていました)。

 僕が高専や居るときには研究室配属されてから、あるいは会社に居るときにも近くの商社のお兄さんがルートセールスよろしく、営業マンが何の用もないのにしょっちゅう仕事場に来ていることがありました(大学の研究室では業者に電話して必要なときだけ来てもらっていたスタイルでした)。正直営業マンを見ていて「この人は何のために来ているんだろう」などと思い、正直邪魔だと思っていましたし、不快に思っていた部分のあることは確かです。


古い営業は「情」を持ち出す


 上記のような邪魔でうっとおしい営業マンは正直私からすると「情」で営業する古臭い営業マンだと思います。バブルのころで言うならば営業先を確保するためだけに無駄に「接待」をすることを良しとする企業です。接待経費を使って相手との「情」を確立させることでコンペティションでも自分のところに積極的に売り上げを立ててもらえることを大事にしています。

 例えば私が最初に配属された工場では機材を導入しようとするときにそうした営業マンと接する機会があるのですが、そうした場合においても先輩がそのような情にほだされることを良しとする人で、「接待を目的としたゴルフ」に参加していたりしていました。私はゴルフはできませんし、あまりしようという気はないのですが、そうした相手の望んでいないものを無理やりつかませることで「情」を売りつけようとする姿に辟易している部分が私にはありました。


「情」のほかに何を大事にするか


 では「情」ではなく「何を大事にするか」を考えると、ひとつに少なくとも扱っている「製品についての最低限の知識」と、「相手の必要としているものは何か」という問題発見力や質問力だと思っています。またそれらが起こるためには「なぜか」といった論理的な思考と推察力が大切だとも思っています。
 そもそも相手は「なぜ」その会社の営業マンについて問い合わせをしているかというと、決してその営業マンのことを知りたいのではなくて、あくまで「製品について」知りたいことや、実際に「扱っているサービス」に関心があるからです。問い合わせのあった製品について知りたいことがわかったり、扱っているサービスについての関心を解決できたら、製品という担保を持って相手からの信用を確保することが出来ます。
 もちろん製品をお客様にあげることによって最終的にはそうした全般的な顧客サービスをしている営業マンの信頼や信用の確保に繋がります。ですが本来であるならば製品があっての営業マンの信用であるのにもかかわらず、製品そっちのけにして営業マンの信用だけを売っていては順序があべこべになってしまいます。確かに製品そっちのけで営業マンの信用を確保する分には「騙し屋」や「詐欺師」としての才能は磨かれるかもしれませんが、真の誠実なサービスマンとしての価値は高まりません。
 ですので自分が製品を売る営業として活躍するのならば、その製品についてのことを詳しく知った上で、それにかかわる人たちがどのような動きをしているか知ることで何歩か先の「見立て」を行うことが可能です。そうした「将来の見立てを立てることからの現在における対策を立てること」が将来自分が生きるうえで重要になるような気がしています。


担保として製品を扱う重要性


 そうした扱っているサービスのものがあるという意味では、特にメーカーの営業では担保としての「製品」があるため、他の「サービス中心のもの」と違って目に見えるものがあることからお客さんへのアプローチはしやすいと思います。
 人間は「見えないもの」より「見えるもの」は大変イメージしやすいです。特に「見えないもの」とは時と場合によってその目に見えないものの価値が容易に変化していってしまいます。ですから「目に見えないもの」を扱っている場合であっても「目に見えるもの」として担保できるものを介することが出来ればより顧客満足の出来るサービスの出来ることが考えられます。

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